シノドス
2009-01-26


日曜日は、芹沢一也さんが主宰しておられるシノドスというセミナーに講師として参加しました。

野沢の閑静な住宅街に芹沢さんが構えておられるお仕事場は、新進の建築家のオフィスを思わせる風情。熱心な受講者の方々と膝をつめてのセミナーでたいへん刺激を受けました。

考えてみると、『現代帝国論』を出してから、本の内容を人様に向かって話す機会はこれが最初。書いた内容を、コミュニケーションのなかに置きなおすことで、書くときの「意図」以前の盲点はもちろん、書かれた言葉では(「意図」していたはずでありながら)言えていないこと、逆に(「意図」していなかったにもかかわらず)言ってしまっていることがあぶりだされる機会は実に貴重。

偶然ながら(予告はされていましたが)、この日は、朝日新聞に柄谷行人さんによる書評もでました。
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 ※25日掲載分は28日の水曜日にアップされる予定
実に温かい評を頂戴して感激。前著から今回の本へ向かって太い軌跡線をお書きくださったおかげで、眼前の課題を強く意識させられました。

重なるときには重なるもので、この日は、辛口の書評で知られる、いわゆるアルファ・プロガーの池田信夫さんのブログにも拙著がとりあげられ、一刀両断にされました。
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しかし、「サーヴェイとしては役に立つ」と最低線での評価は頂戴したので、もって瞑すべし。また池田さんは経済学の諸概念の誤用に対して、かなり攻撃的な姿勢で(ある意味ではアラン・ソーカルを思わせるしかたで)臨まれることでも知られているので、その餌食にならずにすんで、いささかほっとしたところも。

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